知っておきたい作業療法
身体障害の作業療法
多くの疾患・障害が作業療法の対象です
病気や怪我などで手足が不自由になり、仕事や大切な日課ができなくなってしまうことがあります。作業療法では患者さん1人1人について、今後生活していくための問題を考え、もとの生活が送れるように支援していきます。また、障害があっても残されている力を生活にいかす方法を考えていきます。
身体障害の作業療法では、多くの疾患・障害を対象としています。例えば、脳卒中、脊髄損傷、関節リウマチ、パーキンソン病、骨折などの患者さんがその1例です。障害の種類や程度にかかわらず、生活に必要な食事・更衣・排泄などの身の回りの動作の習得や、車イスや福祉用具、住宅改造の提案を行います。
脳・身体・心に働きかけます
身体障害には、手足を動かすための関節や筋肉、それを操作する脳、体力や持久力のもととなる内臓機能の障害が含まれます。作業療法士は、関節や筋肉がスムーズに動くように、直接手足に触れて行う治療や、感覚を養うための作業活動(遊びや手工芸)を通して訓練を行います。様々な訓練を通して、生活していくための基礎体力も改善していきます。
脳への働きかけも行います。高次脳機能障害といって、脳のほんの1部が侵されることによって集中力がなくなったり、記憶障害が現れたり、時間や場所の判断、道具の扱い等ができなくなってしまうものです。
脳細胞は、1度壊れると元に戻らないといわれていますが、残された部分を活性化することにより、回復の可能性が高くなります。作業療法は、その効果が高い治療法として注目されています。
身体が不自由になってしまったことによる不安・憤り、諦めなどにより意欲を失ってしまった患者さんに多く出会います。作業療法士は、生活への不安を軽減し、意欲を取り戻す働きかけも行います。患者さんだけではなく、それを支える家族を励まし、介護指導を行うことも支援のひとつです。

