@作業療法士になるには@作業療法士暦11年の作者が語る

知っておきたい作業療法

作業療法士がつくる道具

作業療法士がつくる道具

作業療法士は、患者さんの訓練経過やニーズに応じて、日常生活で活用する道具を作ります。すべてオーダーメイドです。福祉用具のパンフレットに掲載されているものを注文する場合もあるのですが、患者さんにピッタリの道具はなかなか見つかりません。

例えば、食事をスムーズにするために、柄が長く曲がったスプーンはよくみかけます。ところが、柄の太さや長さがたった数ミリ違うだけでも、患者さんにとっては大きな違いです。また、福祉用具には頼らず、「ずっと使ってきたこの道具を使いたい!」という声は多々聞かれます。そのような場合は、指定された道具を見た目も使い心地も最小限の変化で留めるよう、道具に細工を施します。

女性であれば色にはこだわりたい、子供であれば、大好きなアニメキャラの柄がいい、福祉用具を使っていることは周囲に知られたくない、などと個別の思いに応じ作成することもあります。

道具も使いよう...

福祉用具は身体の不自由さを軽減し、生活を楽にしてくれます。ところが、道具にばかり頼るようになると、自由に動かせる身体機能までをダメにしてしまうことがあります。また、「できないところは福祉用具」という考えに陥りがちです。

訓練をしていて、すぐに福祉用具を選ぶのではなく、まずは通常の道具を使う練習を重ねることも大切です。例えばハサミの場合、持ち方や角度、紙の押さえ方、切る姿勢、速さ、力加減など、扱い方を工夫することで、使えるようになる場合もあります。

患者さんの身体機能や能力だけではなく、道具の特性についても把握しながら、自立のカタチを考えていきます。