私の体験談~これから作業療法士を目指すあなたへ~
私が作業療法士を選んだ理由
リハビリは夜勤がない!
高校3年生の夏、私は「白衣を着る仕事、資格をとれる学校、学費の安い学校」この3つの条件から、ただ漠然と受験校を探していました。白衣は格好いい、資格があれば就職に困らない、国公立ならなおよし...
看護師や歯科衛生士の学校が目につきましたが、夜勤のある看護師はキツイ、受験科目にデッサンがある学校は無理、などと結局、消去法でリハビリテーションの専門学校が残りました。
理学療法学科、作業療法学科とあり、倍率の低い方なら入れるかな?と、本当に不謹慎な理由で受験をし、なんとか補欠合格をした思い出は、今だから笑って打ち明けることができます。
当時、作業療法士の養成校は少なく、受験倍率も20倍から30倍と、本当に狭き門でした。逆に、就職活動は全く苦労しませんでした。わずか20名の学生に対し500件以上の求人票が学校に送られていたと思います。
こんな不謹慎な理由で入学した私でも、学校生活3年間を通し、作業療法の魅力にどっぷりつかり、国家試験に合格し、かれこれ15年もこの仕事を続けています。
作業療法士でよかった!
作業療法士になってよかった!と実感し出したのは、最終学年の臨床実習です。突然の事故で両足が麻痺してしまった患者さんを担当した時でした。ずっと訓練を拒否していたのですが、事故に至る前の仕事や趣味のはなし、事故当時のこと、今の心境などをじっくり聞いていくなかで、私と一緒に作業療法室の写真撮影をしようということになったのです。
身体は痛み、車イスを動かすこともできず、私が助けながら何とか数枚撮影しました。私は、患者さんが以前のように上手に撮影できなかったことから、また心を閉ざしてしまうのではないかと心配をしました。
ところが、その数日後、患者さんが「この写真を作業療法室に飾ってほしい」と申し出てきたのです。周囲の患者さんが興味をもって写真を覗き、あっという間に患者さんの輪が広がりました。その後、担当の患者さんも訓練を開始することができました。
作業療法の目的が果たせたとはいえませんが、「こうやって作業を用いるんだ!」と1つの手掛かりを掴むことができました。それ以来、私は作業療法をもっと深く勉強していこうと決意したのです。
作業療法は学べば学ぶほど、面白くなる学問です。一見、遊びや趣味活動に見えるものも、医学的要素や心理的要素を見出し、アレンジすることで訓練に取り入れることができます。同じ患者さんでも、作業療法士が異なれば、内容も異なります。自分の個性を活かすことができる仕事だと思います。

