@作業療法士になるには@作業療法士暦11年の作者が語る

ベテラン作業療法士が受験への不安に答えます!

音楽療法は作業療法の1種なのでしょうか?

"作業活動"の1つとして作業療法に"音楽"を用いることがあります

作業療法では、仕事や遊びなど人の生活に組み込まれるあらゆる活動を"作業活動"と呼んでいます。作業療法士は作業活動を治療や援助もしくは指導の手段として、患者さんの状態や目的に応じて選択します。音楽は、仕事や遊びに分類される作業活動の1つであるといえます。

音楽が作業療法の一環として取り入れられることは珍しいことではありません。例えば、手の手術後、ピアニストとして復帰を果たすための作業療法では、手指の機能を回復するためにピアノ演奏を訓練に取り入れるかもしれませんし、自信の回復や意欲の向上のために、音楽を訓練に取り入れるかもしれません。

音楽療法士と作業療法士は同じことをやっているのでは?

音楽療法、作業療法の他にも多くの療法:therapyがあります。それぞれ手技・手法、歴史的背景や理論、資格制度は異なりますが、"何かを介して行動を変える"=セラピーという点では共通しています。

音楽を通して老人の心を和ませ意欲が増したり、乗馬に出会った子供の非行が劇的に改善したり、香りが痛みを癒し笑顔を取り戻したり、みな同様に人の言動をよりよく変化させる専門的な療法なのです。

作業療法では、音楽や乗馬が心身の健康に影響するという研究が発展する以前から、心身機能回復や、生活能力の獲得のために音楽や乗馬などを取り入れていました。作業療法の視点や理論に応用することができたのです。

ところが、現在、リハビリテーションの分野で取り入れられる音楽療法や乗馬療法などは、作業療法士が訓練に取り入れていた音楽や乗馬に比べものにならないほど、より専門的となっています。

音楽療法士は、患者さんの状態に適した音楽を選択できるだけではなく、それを患者さんの個性に応じ、リズムや音程や旋律を自由に操作することのできる"音楽家"でもあります。その点で作業療法士と大きく異なり、期待される効果も異なります。